ステイトメント

ジュエリーの制作にはさまざまなアプローチの仕方があると思います。まずテーマやコンセプトを決めてそれを形にしていくというやり方もあれば、自分が美しいと感じるフォルムを作品を通して表現していこうとする場合もあるでしょう。逆にそうした前置きにはあまりこだわらず、素材や技法から出発して、その可能性を追求するというやり方もあります。もちろん、実際の制作では試行錯誤を繰り返してはじめてひとつの作品ができあがるものですし、アプローチ自体いつも同じである必要はないのですが、わたしの場合、いまは銀や金の平角線を使った作品の展開にたいへん興味を持って取り組んでいます。一本の平角線を編んだり、重ねたり、組んだりすることからどのような立体のバリエーションが生み出せるかというのが、わたしにとってここ数年来の課題であり挑戦です。
作品に関して、とてもドイツ的だという感想をいただくことがあります。自分ではあまり意識していないのですが、やはり6年間ニュルンベルクで学び、その後も長くミュンヘンで暮らしていたことから多くの面で影響を受けているのだと思います。ただ「ああ、そういうものか」と驚くのは、ドイツの方からは反対に、日本的だという感想をいただくことです。これは指摘されるまで自分では思ってもみなかったことで、改めて自分のものの見方・感じ方の根にあるものに気づかされました。最近では、自分のなかのこの日本的なものを、ドイツでの経験とともに大事にしていきたいと考えています。

Curriculum Vitae

1982
 
1988–1994
 
1994
 
1994–1999
 
1999–
 
1997
 
2004
 

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ASANO Noriko
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